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われた時の嬉しさは、何んとも言えない喜びでした。
でもこの申し込みをすると言う考えを同居の姑は反対で、伯父を連れて来て取り止めるよう説得されましたが、その時夫は、申し込んでも認可されるかどうかも分らない。それに認可されたからと言って、すぐ子供が預かれるかどうかも分らない。子供を育てるのは伯父さんでも誰れでもない、実子のため、我々(夫婦)の人生のためにやることであって、誰れのためでもない。人なんて、何処で、何時、どんな時困って助けられたり、助けたりのお互い様の世の中だからやることであって、誰れに何んと言われようが、考えは変えないと言う強い味方の言葉に、ただ感謝したものでした。
実際に登録されたのは、市役所の福祉課で申し込み書が1年間机の上に置き忘れられていたため、約1年半後の昭和51年5月でした。待ちに待った登録証が来た時は、とても嬉しく、その年の児相主催の里親研修会に参加して、アンケートを渡された用紙に、里親会があることを知っていますかと言う問いに、「知らない」と解答した事を今もはっきり覚えており、いつも初めて登録した人達に、里親会のある事を知らせる方法を……と常に考えております。

 

 

 

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